事務所退去しました

6月29日、九段下の事務所を退去しました。
荷物を運び出すと、カーペットにはぶらぶら猫の「あしあと」がくっきり！？
がらんとした部屋を見て、何もない部屋もいいものだなと思った。
かつては、本棚を置き、そこに本を並べてと考えていたけれど、
震災後、本なんていらないと、つくづく思った。


何もなくなった部屋の床に寝そべって気がついたこと。
窓から見る空が意外と広かったということ。
滞在中は、床に寝そべるなんてことなかったから気がつかなかった。


この事務所を立ち去りがたかった理由として、立地がよかったことなどに加えて、大家さんも、仲介の不動産屋さんも、とてもよい人たちだったことがある。
建築事務所を営んでいる大家さんは、ご夫婦そろって、とても感じのよい方々で、長くおつきあいしたいと思っていたから、退去通告するのは辛かった。
ちなみに、不動産屋さんの話だと、震災後、部屋を退去する人が例年になく多いという。
震災の影響による事業悪化がおもな理由らしいが、ぶらぶら猫のような東京脱出組もいるかもしれない。

6月29日の九段下を去る日、
東京は梅雨明けしたかのように晴れて暑い日だった。
まるで宮古の夏を思わせるような夏空に、
心は宮古へと向かう。

もうすぐ九段下退去

　来る25、26日をもって、4年間、BBCat＆藤野優哉事務所を構えた九段下を離れます。どこへ行くのも便利な場所だったし、しばらく落ち着くつもりだったけれど、運命というのはわからないものだね。数ヶ月後には、前面サトウキビ畑が広がる〝ど田舎〟に引っ越そうというのだから。この首都高を見下ろす眺めともあと数日でお別れ。この前の通りは、東京マラソンのコースにもなっていて、絶好の観戦場所でもあった。
　思えば、最近、物件探しは、あまり苦労することなく、運命的出合いに導かれているような気がする。この事務所も、絶対に引っ越さなければという信念のもと、何件も見て回った後に出合ったというのではなく、「いい物件があるから見てみない？」と不動産屋に言われて、一目惚れした部屋だった。今度の、宮古の物件も、ちゃんと見て回った唯一の物件。これほど条件のそろった物件は他にはなく、まるで、ぶらぶら猫らに買われるために残っていた物件のごとくだったから、きっといい家に違いない。

どこまでも広いサトウキビ畑と青い空

　購入した家の玄関前にはサトウキビ畑と青い空が広がります。高い山がなく、平坦な丘が連なり、その中を直線道路が貫く風景は、どことなく、ぶらぶら猫の故郷の北海道を偲ばせる。もちろん、サトウキビとトウキビ（トウモロコシ）の違いはあるが、家の近くの畑でも北海道の牧場を思い出させる「干し草ロール」が転がっている。この景色を眺めながら、のんびり過ごす日が待ち遠しい。

宮古島再訪

　今月9〜13日に、購入した物件の引き渡しのため、宮古島を再訪しました。沖縄地方は9日に観測史上もっとも早い梅雨明け。毎日、暑い日が続いた。10日には宮古島はおろか、沖縄自体初訪問という細君猫も宮古入り。宮古も、家も気に入ってくれたようでひと安心。ぶらぶら猫も2度目の宮古島で、その好印象が変わることはなく、この島がますます好きになってしまいました。