2012年2月29日水曜日

雪さー




宮古島ではありません。
千葉です。

この冬、関東で3度目の積雪。
前の2回は、うまい具合に宮古島に逃げていたけれど、
今回は当たってしまいました。

でも、これが雪景色の見納めかもしれないと思うと
感慨深いものが……
ありません。まったく、なし。
雪も、寒いのも嫌いです。

ちなみに日本の降雪の南限記録は、
1977年2月に沖縄県の久米島で観測された「みぞれ」だというから、
宮古島で雪を見る心配はなさそう。

ただ、歴史書によると、沖縄の降雪記録がたびたびあるようだし、
原発推進の理由付けのひとつとして
すっかり定着した「地球温暖化」とは裏腹に、
地球は小氷河期に入ったとの説もあるから、
宮古島で雪を絶対に見ないと断言はできないかも。

2012年2月26日日曜日

宮古は「都」

しばらく寒い千葉での暮らしが続く。

ブドウたちが心配だが、きっとお隣のEさん夫妻が面倒を見てくれているだろう(感謝、感謝!!)

さて、もうじき東日本大震災から1年、宮古島移住を決めてからも1年がたとうとしている。
ここで、私が宮古島移住にあたっての気持ちを綴った文章を紹介しよう。
昨年7月に滋賀県で開いた個展で喋ろうと思って書いたものだが、
その時は結局、別のパリ祭を紹介するスピーチになって披露しなかったものだ。

「先の大震災の被害に遭わられた方にお見舞いを申し上げるとともに、
今もなお、事故が進行中で、将来の展望も開けない福島の方たちに
汚染地帯に放置された福島の子どもたちの一刻も早い避難を
国に求めます。


大震災は私の世界観に大きな影響を与えました。


人間が自然界に逆らうことの無意味
1メートルの断層移動は、
地球にとってはノミのくしゃみのようなもの
しかし、このノミのくしゃみが
人間社会、都市においては
大問題となり、
犠牲者を生むこともある。


浜岡原発直下には断層が走り、
場合によっては3メートルのずれが生じることが
指摘されている。
3メートルのずれも、
地球にとってはたいした大事ではないだろう。
しかし、その上に人間が変なものを作ってしまったがために、
多くの犠牲を払い、
国家の滅亡にいたるかもしれない。


もっと地に着いた生活を送るべきではないか?
複雑化しすぎた社会を
単純化すべきではないか?
その実践の試みとして、
宮古移住を決めたのです。


ただ、そうはいっても
田舎でのんびりするだけのために
移住するのではない。


私はもともと都会の好きな人間です。
パリは世界で一番好きな街ですし、
日本ではやはり東京は好きなのです。


沖縄の先島諸島というと、辺境というイメージがあるが、
それは日本という国境があるから、そういうイメージをもたれているのであって、
先島諸島の先には
繁栄する台湾、中国、アセアンの国々があります。
世界有数の人口、経済地帯には、
むしろ東京よりも近い。


かつて、まだ琉球王国よりももっと先の時代。
この地は、台湾などとの交易でたいそう
栄えたことがあったと聞いています。
日本に組み入れられることで、
辺境に落ちてしまったともいえるのです。


私は占いだとか、インチキ科学の類いは信じない人間なのですが、
ある世界の人たち
パワースポットとか、ヒーリングとかが好きな人たちの間では、
宮古はハワイなどと並ぶ世界の「へそ」であり、
どんな天変地異が世界を襲っても、
最後まで残る地だという信仰があるそうです。


それがために宮古に移住するわけではありませんが、
宮古落ちではなく、
宮古を「都」にする気概をもって
移住するつもりです。」


東京よりアジアにはるかに近い宮古島
「辺境」だなんて、とんでもない!!

2012年2月21日火曜日

宮古島城辺でもリュウキュウガネブを発見!

先日、RAOUTの中田さんと宮古島を回った時に、
ぶらぶら猫の家がある城辺ではリュウキュウガネブを見つけられなかったため、
中田さんから「(冗談まじりに!?)城辺にはないよ」と言われたため、
意地でも探してやろうと思い、遂に見つけました。

中田さん、ありましたよ!


それにしても、沖縄本島や石垣と宮古島では土壌が随分違う。
それは前者にはパイナップルやハブが育つのに、後者では育たないように
顕著な特徴となって表れている。
宮古島で沖縄ブドウ「リュウキュウガネブ」がどんな風に育つか
楽しみである。

沖縄の宿~ふくぎ家(渡名喜村)

集落の中に点在する6件の、伝統的な赤瓦民家を1棟貸ししている、一風変わった宿。空き家になった古民家を改装して宿として利用しているもので、集落の中に点在してあるのが面白い。


「ふくぎ屋」の母屋
6帖和室、キッチンに広縁のついた1DK


古民家とがいえ、内部はきれいに改装されて新築同様。不快感を覚える人はまずいないだろう。ただ、トイレとシャワーが別棟として外にあり、夜など多少怖いし(ハブは夜行性)、両棟をつなぐ屋根もないので雨の日などは不便だろう。

新しく清潔な室内

別棟になるトイレとシャワー
こちらも新しく清潔

食事は離れた場所にある「ふくぎ食堂」で食べる。部屋によっては、少し遠くなるが、集落の中を散歩しながら行けるので、不満に思うことはないだろう。

まるで1日島民となった気分で過ごせる、一度泊まって損はない宿だ。

宮古島5日目の朝


今朝も曇天。
でも昨日あたりから少し暖かくなってきた。

今回の宮古島滞在は今日でおしまい。
いったん、千葉に戻ります。

ブドウを植えていながら、家を留守にするなんて無責任だけれど、
厚かましくも、お隣さんに水やりをお願いして出かけます。

2012年2月20日月曜日

宮古島4日目の朝



相変わらず曇り。昨日から雨は降っていないし、少し薄日も射すが、
今回は青空は望めそうもない。

沖縄ブドウ「リュウキュウガネブ」は、芽が出て、すくすく育っています。

2012年2月19日日曜日

宮古島3日目の朝


渡名喜島2日目の報告がまだ済んでいないのでお伝えしていなかったが、
フェリーは無事、港に入ることができ、予定通り17日に宮古島に帰ることができた。

相変わらず、宮古島の天気は曇り&雨続き。それにけっこう寒い。
昨年12月以来、宮古島の輝く太陽に出迎えられたことはないような気がする。
ぶらぶら猫到着の前日までは夏のような暑さだったといい、
レンタカー屋のお姉さんに
「寒さを運んで来たん?」と言われてしまった。

今朝の天気も曇り。でも、東の空に少し光が見える。

2012年2月16日木曜日

2月2度めの沖縄入り

沖縄ブドウ「リュウキュウガネブ」研究の第一人者である香川大学の望岡教授が渡名喜島に行くというので、ぶらぶら猫も急遽、渡名喜行きを決めた。

渡名喜島訪問の目的はもう1つある。渡名喜島は、沖縄県では、八重山の竹富島と並んで伝統的建造物群保存地区に指定された島。琉球赤瓦と石垣とフクギ並木が織りなす美しい街並みは、観光地化された竹富島よりも、より古の沖縄のたたずまいを残しているという。まさにぶらぶら猫なら行かねばならない土地だった。

また、将来的に宮古島にワイナリーを作るにしても、民宿を作るにしても、絶対に伝統的様式でと思っているので、その参考のためにも取材は欠かせない。

千葉の飲食店〜旬菜厨房奈のは

幕張にある、自然食ビュッフェレストラン「旬菜厨房奈のは」に行ってみた。
主に千葉県で、「波奈」「かつ波奈」という名前の、寿司や懐石、豚カツといった和食を中心とした店をチェーン展開している早野商事の経営で、とくに食材にこだわった自然食料理の店である。



ランチは1人1,600円で、有機野菜や根菜を使った前菜から、カツや天ぷら、寿司、うどん、そしてデザートまで、30種類以上の料理が並び、とても全部は食べきれない。
味、量ともに、この値段なら大満足な内容だった。しかし、某サイトの口コミに「肉料理が少なく、ガッツリ系の男性には不評」とあったとおり、お客のほとんどが女性で占められていた。




旬菜厨房奈のは 海浜幕張店
千葉県美浜区ひび野1-7-1
043-274-8341
ほかに流山おおたかの森店あり

2012年2月12日日曜日

2月のメイサイストアー

千葉県船橋市の北習志野駅(新京成・東葉高速)近くにある
タイ料理レストラン「メイサイストアー」の恒例月1回バイキングの日。



宮古島完全移住がのびのびになっているおかげで通えているが、
あと何回通えるか…。

宮古島で「タイ料理」とwebで検索すると、
1件「アジアン居酒屋 Kuusu (クウス)」というのが出てくる。
残念ながらまだ行ったことないので、
今度、訪れてみよう!

ところで宮古島でも、
最近、食べ飲み放題の店が増えているそうな。

2012年2月7日火曜日

旧十六日祭


昨日までのよい天気とはうって変わって 今朝はまた雨。 旧暦の1月16日にあたる今日は、「旧十六日祭」といって、 宮古島で一番大切な年中行事の一つだそうな。 あの世での正月にあたる日だそうで、 盆や正月には帰らない島外の宮古島出身者も この日だけは島に帰郷し、 先祖代々の墓の前で 飲食するという。 外で飲食するには ピクニック気分とはいいがたいあいにくの天気だが 今時分は、いつも天気が悪いという。 ぶらぶら猫は、いったん関東に戻る。 植えたばかりのブドウも気がかりだし、 20日頃には宮古島に帰ってくる予定。


2012年2月6日月曜日

晴天続き



ブドウ植えの2日間は、ほんとうに天気に恵まれた。
6日の昼などは暑いくらいだったが、
夕刻などは、乾いたさわやかな風が吹き、
とても心地よかった。

東京でいう、5月の爽やかさだ。

宮古島の宿〜プライムハウス ん

オーベルジュ・ボヌシェール・ラウーの中田さんと泊まった宿。

本当は「おにおん倶楽部」に泊まってもらいたかったのだが、
あいにく満室だったため、どこかいいところはないかと
ネットで探して見つけた1棟貸しの宿。

長く広い廊下。
外側は全面窓ガラスで開放的



宮古空港近くの、病院が経営する宿で、
脳ドッグなどで遠くから病院を訪れる人や、
その家族に気持ちよく泊まってもらおうと
建てられたものらしい。

伝統的赤瓦建築なのだが、
中身は新しい

伝統的赤瓦の雰囲気のいい建物は、
実は、古いのではなくて、
コンクリートと木をうまく組み合わせた、
最先端の洒落た建築。
75平方mの広々とした部屋には、
リビング、ベッドルームに、トイレ、洗面が2つ、
バス、シャワールームが各1つづつ付く豪華なもの。
トイレ、洗面、バス(シャワー)が2つづつあるので、
男(おじさん)2人で泊まっても、
気兼ねなく過ごせた。

ベッドルームにはベッドが2つ。



部屋に関しては、
まったく不満はないのだが、
朝食が…。

ホームページには
おいしそうなパンとコーヒーの写真があり、
てっきり、隣にあるカフェで焼きたてのパンとコーヒーが食べられるのかと思いきや、
冷蔵庫に「おにぎり、即席沖縄そば」が用意されていて、
これらが朝食だという。
朝食ぐらい、自分で用意しなくていいようにと
朝食付きの部屋を選んだのだけれど、
これなら、自分で好きなものを選んで買った方が

よかった…

宮古島のリュウキュウガネブ発見!!

5日夕にブドウの植え込みが終わったので、
翌6日は宮古島の「リュウキュウガネブ」探しをかねて
中田さんを宮古島1周(約100km)にご案内する。

さすがは「リュウキュウガネブ博士」を自任する中田さん。
車で走りながらも、「いました!」と、
見つけていく。

香川大学の望岡先生の情報にもあったとおり、
宮古島にも「沖縄ブドウ」はありました。


沖縄ブドウ植え込み終了

オーベルジュ・ボヌシェール・ラウーの中田オーナーシェフの指示により、
次々と「リュウキュウガネブ」が宮古島の大地に植えられて行く。
苗を水に漬けて……


さすが何年も「リュウキュウガネブ」を育てて来ただけあって、
植え方の「技法」が確立されている。

ぶらぶら猫は、おろおろするばかり。



支柱を立てて穴に埋め
土をかけ、水をる
お天気にも恵まれ、夕方早くに植え付け完了
小さいながらも、宮古島発の沖縄ブドウ畑完成
「小さくても偉大な一歩」とならんことを祈る


植え付けの際は、いろいろ足りないものがあって、
水やりのホース(と水)をお借りした、お隣のEさんご夫妻にも
随分とお世話になった。ありがとうございます。

2012年2月5日日曜日

朝日が出た!


宮古島滞在中、久しぶりに迎える朝日のまぶしい朝。
どうかこのまま晴れて欲しい。

いよいよ恩納村のオーベルジュ・ボヌシェール・ラウーの中田オーナーシェフが、
ブドウとともに宮古島に到着する。
畑に掘った穴は、合格点をもらえるかな。

宮古島の飲食店〜和田重

お隣のEさんご夫妻と訪問。
名前から和風のお店かと思いきや、
洋風ビストロあるいはバーのような雰囲気にびっくり。
看板を見ると、「洋風懐石料理」の店とある。

中に入ると、バーテンダーのような格好をした店の人に、
年配のご夫婦がゆったりと食事をしている。
一瞬、高級な場違いな店に来てしまったのかと、たじろぐ。


注文したのは飲み放題付き3,500円(2時間)の懐石料理。
料理は丁寧に作られていておいしかったけれど
前菜(先付)からメインまで次々と運ばれて来て、
まだ1時間もたっていないのに
「えっ、もう終わり!?」


飲み放題コースでは選べなかったけれど
ワインもそれなりに置いてあるようだし、
食べるより、飲むこと中心に行った方がいいお店かな。





2012年2月4日土曜日

宮古島ブドウ畑つくり〜3日目


朝方降っていた雨も9時前には止み、
今年に入ってから(前回1月23〜25日と、今回の滞在)
「初めて!?」といえる太陽と青空も
時折のぞかれた。

耕した土に、堆肥と鶏糞を少し入れて
ブドウを植える穴を6個×2列の合計12個掘った。



その後、支柱にするための若竹と棒を
ホームセンター「メイクマン」に買いに行き
これで準備万端。
明日のブドウ到着を待つばかり。

それにしても、穴を掘るまで気がつかなかったが、
いろいろ土を入れ替えたのか、
場所によって土の色が随分と違った。
同じ土でないと、ブドウの質が変わってしまいそう。



今日も雨の朝


今日も雨の朝。
でも、雨雲レーダーによると、
これからお昼過ぎまでは晴れてくるらしい。
お天気とにらめっこしながらの
農作業が続く。

2012年2月3日金曜日

宮古島ブドウ畑つくり〜2日目


あいにくの天気が続く。
ぶらぶら猫が宮古島にいる間は、
天気予報が雨だといっても太陽が顔をのぞかせてきたのに、
今年に入ってからは、天気予報が曇りだといっているのに
雨が降っている。

雨が上がった合間をぬって、畑仕事。
枯れ草をすべてどけて、2列耕すところまで、
なんとかこぎつけた。

なんとかブドウを植える2列を耕した

どけた枯れ枝
肥料になると言う


今日中に有機の堆肥と肥料を入れて
畝をつくるところまでやりたかったが、
夕方からあいにくの雨。

明日1日で、畝つくりと穴堀までできるだろうか?
雨が降らないことを祈る。

2012年2月2日木曜日

宮古島ワイナリー・プロジェクト開始!

ブドウ畑を見せてもらったあと、中田さんから
「で、いつ植える? 1月中には植えないと、ブドウが休眠状態から目覚めちゃうよ。
そうしたら今年は植えられないよ」
と急かされ、あせりまくるぶらぶら猫。
その日はいったん関東に帰る予定になっていたから、


沖縄でブドウ&ワイン造りを始めた中田さんの存在を知ったのが、昨年11月。
中田さんに初めてお会いしたのが、昨年12月。
そして「宮古島でもできないかな、やってみたいな、でも、どうかな……」
「まずはできることなら苗を数本譲ってもらって、宮古島でもリュウウキュウガネブを探して……」
3月くらいから少しずつ始めればいいかと、のんびり構えていたら、
中田さんが苗十数本を持って、宮古島まで植えにきてくれるという。

さあ、大変だ。
畑があるといったって、
家庭菜園を少し大きくした程度。
しかも、草が伸び放題で、
まったく耕してもいない。

宮古島ワイナリーの第1歩?
草が伸び放題


今日はあいにくの雨
ようやく雨が上がった夕方から、草むしり。
写真では全然進んでいないように見えるが……


もう1年待って、もっと大きな畑を借りて、
手入れしてから譲ってもらおうかとも考えた。

けれども1年は長い。
残る人生40年あるかないかの時に、
1回のチャンスをみすみす逃すのはもったいない。
それに猫の額ほどの畑でも
1年育ててみることで、
リュウキュウガネブのことがいろいろ分かってくるかもしれない。

宮古島移住を決め、
中田さんと出会い、
ここまで来た勢いに身を任せてみよう。
と、そう考え、1月末に関東に帰ったばかりなのに、
すぐに宮古島に舞い戻った。

さあ、大変だ。
2月5日に中田さんがブドウを持って来てくれるまでに、
ちゃんと植えられる状態にしておかなくてはならない。
農作業もまともにやったことのない
都会猫のぶらぶら猫に、
はたして畑造りが務まるだろうか?

「沖縄のロマネコンティー」のテロワール

試飲会のあった日の夜は、もう1泊中田さんのところにご厄介になり、
夜は車で10分ほどのところの沖縄料理の居酒屋に連れて行ってもらった。


オーベルジュ・ボヌシェール・ラウーの
宿泊した部屋のすぐ隣はレストランなのだが、
この日は「沖縄のロマネコンティー」試飲会のために臨時休業。
歩いて行けるところに飲食店は見当たらず、
かといってお酒が飲めなきゃいやだという、ぶらぶら猫と連れ合いのために、
ラウーのスタッフの喜屋武さんが犠牲となって(お酒を飲まないで)
車で我々(中田さんとぶらぶら猫と連れ合い)を車で連れて行ってくれたのである。


翌朝は、いよいよ昨日飲んだ沖縄ワイン「涙」のふるさと、
テロワール(畑)を見せてもらった。


ラウーから少し行った先を左に曲がり、
山をどんどん上って行く。
途中から、道がぼろぼろの簡易舗装に変わり、
車がガタガタと揺れる。


山をかなり上り、背後には海がきれいに見渡せる地に、
その地はあった。


普通なら、沖縄の野原に伸び放題に生えているリュウキュウガネブが、
きちんと列をなして、垣根に沿って並んでいた。


そう、ここが「沖縄のロマネコンティー」のふるさと

黄金のテロワールだった。





2012年2月1日水曜日

リュウキュウガネブワイン「涙」試飲会

報告が遅くなってしまったが、1月の沖縄訪問のハイライト、「リュウキュウガネブ」から作ったワイン「涙(なだ:ルイ)」の試飲会が、1月26日に開催された。

主催は、もちろん、我らが「沖縄産ブドウ&ワイン研究会」(私が勝手に名付けました)代表で、「オーベルジュ・ボヌシェール・ラウー」オーナーシェフの中田浩司さんだ。

会場となったのは、醸造資格を持ち、中田さんがワイン醸造学を学んでいるうるま市の沖縄県工業技術センター。会場には3種類のワインとともに、ワインから作ったジャム、パンも並べられた。また、地中海料理レストラン「ラウー」のスタッフの手になる、ラフテーやチャンプルーといった沖縄料理も並べられ、沖縄産ブドウのワインとの相性も試されていた。


用意された3種の「沖縄ワイン」



会場には、中田さんの知り合いを中心に、沖縄県産ワインに興味を持つ20人近い人々が集まり、「郷土ワイン」の出来栄えと将来性を確かめていた。

ぶらぶら猫の感想を言うと、「沖縄ワイン」は思った以上の出来だった。用意されたワインは、1)2010年収穫のブドウを使い、山梨の勝沼醸造で醸造してもらったもので、1年寝かせたもの、2)2011年収穫のぶどうで、沖縄県工業技術センターで醸造した新酒、3)2011年収穫のブドウの2番絞りを使ったもの、である。





2010年(左)、2011年(中)、2011年2番絞り(右)
まず驚いたのが、2010年ものの洗練さと香りの良さである。とてもヤマブドウから作ったワインとは思われず、ワイン用ヨーロッパ品種から作られた「普通の」ワインと比べても遜色がない。中田さんによると、昨年できたばかりの頃よりもずっと良くなったのだという。熟成によっておいしくなるなんて、良質のブドウの証ではないか? ボジョレー・ヌーヴォー用のガメイなんて目じゃなく、カベルネ・ソーヴィニヨンやピノ・ノワールと対を張れるかもしれない(笑)

2011年ものは、2010年ものと打って変わって、濃い色とパンチのあるボディーの、個性的なワインだった。淡泊であっさりした味かなと思っていた予想を、いい意味で裏切ってくれる、力強さを感じさせるワインだった。意外にタンニンの渋みを感じることができたのも良し。荒削りな感じが残っていたが、1年寝かせたら、どんな風に育つか、楽しみなワインだ。
ラフテーやチャンプルーなどの沖縄料理も用意して、
うちなんちゅーに懸命にアピール

中田さんによると、2010年ものは、勝沼醸造さんが、その技術を使って丁寧に作ってくれたものとのこと。出来栄えの良さは、そうした技術の差によるところもありそうだが、一方で、洗練されすぎていて面白みにかけるとも言えた。

最後に2番絞りは、やはり1番絞りよりは軽くて味が落ちるが、キリッと冷やして飲めば、沖縄の夏には意外と会うかもしれない。


中田さんは、沖縄料理との相性を考えたり、沖縄のためになる事業であることを、参加者のうちなんちゅーたちに懸命にアピールしていた。願わくば、彼の思い(ぶらぶら猫の思いでもある)が届き、協力者が次々と出ることを願わずにはいられない。

翌日は、いよいよ中田さんの畑を見せていただくことになる。