2011年6月30日木曜日

事務所退去しました

6月29日、九段下の事務所を退去しました。
荷物を運び出すと、カーペットにはぶらぶら猫の「あしあと」がくっきり!?
がらんとした部屋を見て、何もない部屋もいいものだなと思った。
かつては、本棚を置き、そこに本を並べてと考えていたけれど、
震災後、本なんていらないと、つくづく思った。


何もなくなった部屋の床に寝そべって気がついたこと。
窓から見る空が意外と広かったということ。
滞在中は、床に寝そべるなんてことなかったから気がつかなかった。


この事務所を立ち去りがたかった理由として、立地がよかったことなどに加えて、大家さんも、仲介の不動産屋さんも、とてもよい人たちだったことがある。
建築事務所を営んでいる大家さんは、ご夫婦そろって、とても感じのよい方々で、長くおつきあいしたいと思っていたから、退去通告するのは辛かった。
ちなみに、不動産屋さんの話だと、震災後、部屋を退去する人が例年になく多いという。
震災の影響による事業悪化がおもな理由らしいが、ぶらぶら猫のような東京脱出組もいるかもしれない。

6月29日の九段下を去る日、
東京は梅雨明けしたかのように晴れて暑い日だった。
まるで宮古の夏を思わせるような夏空に、
心は宮古へと向かう。

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