2012年2月1日水曜日

リュウキュウガネブワイン「涙」試飲会

報告が遅くなってしまったが、1月の沖縄訪問のハイライト、「リュウキュウガネブ」から作ったワイン「涙(なだ:ルイ)」の試飲会が、1月26日に開催された。

主催は、もちろん、我らが「沖縄産ブドウ&ワイン研究会」(私が勝手に名付けました)代表で、「オーベルジュ・ボヌシェール・ラウー」オーナーシェフの中田浩司さんだ。

会場となったのは、醸造資格を持ち、中田さんがワイン醸造学を学んでいるうるま市の沖縄県工業技術センター。会場には3種類のワインとともに、ワインから作ったジャム、パンも並べられた。また、地中海料理レストラン「ラウー」のスタッフの手になる、ラフテーやチャンプルーといった沖縄料理も並べられ、沖縄産ブドウのワインとの相性も試されていた。


用意された3種の「沖縄ワイン」



会場には、中田さんの知り合いを中心に、沖縄県産ワインに興味を持つ20人近い人々が集まり、「郷土ワイン」の出来栄えと将来性を確かめていた。

ぶらぶら猫の感想を言うと、「沖縄ワイン」は思った以上の出来だった。用意されたワインは、1)2010年収穫のブドウを使い、山梨の勝沼醸造で醸造してもらったもので、1年寝かせたもの、2)2011年収穫のぶどうで、沖縄県工業技術センターで醸造した新酒、3)2011年収穫のブドウの2番絞りを使ったもの、である。





2010年(左)、2011年(中)、2011年2番絞り(右)
まず驚いたのが、2010年ものの洗練さと香りの良さである。とてもヤマブドウから作ったワインとは思われず、ワイン用ヨーロッパ品種から作られた「普通の」ワインと比べても遜色がない。中田さんによると、昨年できたばかりの頃よりもずっと良くなったのだという。熟成によっておいしくなるなんて、良質のブドウの証ではないか? ボジョレー・ヌーヴォー用のガメイなんて目じゃなく、カベルネ・ソーヴィニヨンやピノ・ノワールと対を張れるかもしれない(笑)

2011年ものは、2010年ものと打って変わって、濃い色とパンチのあるボディーの、個性的なワインだった。淡泊であっさりした味かなと思っていた予想を、いい意味で裏切ってくれる、力強さを感じさせるワインだった。意外にタンニンの渋みを感じることができたのも良し。荒削りな感じが残っていたが、1年寝かせたら、どんな風に育つか、楽しみなワインだ。
ラフテーやチャンプルーなどの沖縄料理も用意して、
うちなんちゅーに懸命にアピール

中田さんによると、2010年ものは、勝沼醸造さんが、その技術を使って丁寧に作ってくれたものとのこと。出来栄えの良さは、そうした技術の差によるところもありそうだが、一方で、洗練されすぎていて面白みにかけるとも言えた。

最後に2番絞りは、やはり1番絞りよりは軽くて味が落ちるが、キリッと冷やして飲めば、沖縄の夏には意外と会うかもしれない。


中田さんは、沖縄料理との相性を考えたり、沖縄のためになる事業であることを、参加者のうちなんちゅーたちに懸命にアピールしていた。願わくば、彼の思い(ぶらぶら猫の思いでもある)が届き、協力者が次々と出ることを願わずにはいられない。

翌日は、いよいよ中田さんの畑を見せていただくことになる。

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